「媛まどんな」とペラ・リオ

果物についてブログの記事にしたのは、これまで3回だったと思う。

ブラジルナッツ(castanha do Pará)
パッションフルーツ(maracujá)
バナップルとバナナ・マサン(banana maçã)

今日は「媛まどんな」

バナップルは果物の名前だといったら、バナナかアップルかどっちだろうか?と思うだろう。
では、媛まどんなと聞いて、果物の名前だと思うだろうか?
媛窓女ではない。
媛マドンナだろう。

マドンナと言うと歌手の名前がまず思い浮かぶが、昭和時代には寅さんのマドンナというのがあった。
Wikipediaを見ると、寅さんのマドンナは、寅さんの「憧れの対象となる美女」。
もっとずっと昔、多分日本で一番最初にこの単語を有名にしたと思われるのが、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の登場人物のマドンナ。
マドンナとか赤シャツとか、遠い明治はずいぶんハイカラだったのだ。

クラシック音楽のインターネットラジオ、オッターヴァ(Ottava)では、プレゼンターがCDや書籍などにとどまらない、いろいろな商品を紹介してくれるコーナーがある。
今回は三線プレーヤー、ゲレン大嶋さんによる「媛まどんな」という製品だが、いったい何なのか。

音楽関連で言えば、マドンナには次のような意味がみつかる。

  • ただのマドンナは、古イタリア語 “ma donna”(「我が淑女」の意)。
  • プリマドンナ(Prima donna)は、オペラの主役となる女性歌手。イタリア語。

「媛まどんな」、原意は「媛(姫)+マドンナ」であろうが、字種がひらがなに変わっている。
やんごとなき麗しい女性ではない。
日本の冬の名物、こたつの友、みかんの品種だという。

みかんの産地愛媛の媛とマドンナの合成語であろう。
2005年に登録されたばかりの新しい品種で、まだ生産量は多くないという。
特徴は「酸味控えめ、甘みたっぷり、ゼリーのようなプルプル食感」と紹介されている。

こういうものを見ると、すぐにこちらの身近なものと値段の比較をしたくなる癖がある。
ブラジルはオレンジの大産地で、オレンジジュースは重要な農産輸出品である。

ブラジルの州都や大きな地方都市には、セアザ(ceasa)という中央市場がある。
うちではセアザで、オレンジを袋買いする。
ブラジルのオレンジで最も一般的な品種は、ペラ・リオ(pêra rio)で、果皮は平滑で薄く黄色で、果肉は果汁多く、甘く少し酸味がある、と書かれている。
「媛まどんな」と比較すると、「ときには酸味控えず、ときには甘みたっぷりとはいえず、ときには残念なことにスカスカだったりする」けれど、ハズレでなければ、甘み酸味の均整がとれた、うまさが爽やかな大衆的オレンジである。

月曜日に買ったのは、20kg袋入のペラ・リオで、10レアル払った。
小粒なので10レアルだったが、大粒だったら12レアルの値段がついていた。
1kgあたり50センターボである。
1レアル=44.6円のレートを使うと、22.3円だ。

サイトによると、媛まどんなの価格は3kgが3,900円する。
1kgあたり1,300円になる。

そこで価格比率、媛まどんな/ペラ・リオを求めると、58倍になる。

こういう比較をするといつも思うのだ。
一年に一度くらい贅沢をして、1キロ1,300円の媛まどんなをありがたく賞味するのと、1キロ22円のペラ・リオを一日5個も10個も飽きるまで食べるのと、どちらが幸せな食生活なのだろうか?

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