ブラジル驚愕高金利は踏み倒すが勝ち

不良支払い者ブラックリストへ登録する通知」から3年以上経つのだが、いまだにときどき支払請求書などがうちの住所に送られてくる。
今回送られてきた振込票にびっくりしたのでそれについて書いてみよう。

どういういきさつで、この馬の骨がうちの住所を騙ったのかは全くわからないが、ここではEさんとしておこう。
Eさんは衣料品中心のデパートメントストア、ペルナンブカーナス Pernambucanas で買い物をした。
いついくらの買い物をしたのかはよくわからないが、3年前のことだろう。

「前例なき好チャンス」Oportunidade excepcionalと払込票の表題にある。
本来の負債額 R$1,351.02
負債から割引額 R$1,219.88
提案する返済額 R$131.14

どんな計算をしたらこうなるのか。
わからないことばかりだが、確かなのは負債が膨らみR$1,351.02にも達したところが、90.3%を割引するから9.7%相当額の131.14レアルを10月22日までに支払えば後はちゃらにしますよ、ということなのだ。

いくら何でもこの数字はないだろう、これが何を意味するか。
支払いが滞って借金が膨らんだ場合には、その膨らんだ金額を請求されて馬鹿正直に支払うよりは、債権者、この場合は商店を焦らしまくり、ようやく折れて、このような「前例なき好機」を向こうから持ちかけてもらうのを待っていれば、借金額はタダ同然までまけてくれる、ということである。

ブラジルにもクレジットカードだけでなく、自動車その他担保のある物品購入への融資、返済金給料天引きの融資とかいろいろあるが、ブラジル中央銀行は融資の形態が異なっても、同一条件で金利を比較できるように、Custo Efetivo Total (CET)「総合実効コスト」を、各金融機関が消費者へ提示するよう命じている。

ブラジル中央銀行のサイトに、Q&A形式でCETの説明がある。
http://www.bcb.gov.br/?CETFAQ

簡単に結論を言うと、融資を受けた時に、名目借入金額から経費や税金を差し引いた正味借入金額を返済するために、毎月均等額返済その他方式での返済金額に含まれる実効年利のことである。

つい最近ビール売り場に賑やかな騒ぎを起こしたスーパーマーケットのCartão Carrefour カルフール・カードの請求書が手元にあるので、これを見てみる。
リボ払いCETの欄をみると、540%などと、とんでもない数字が書いてある。
今月した買い物を、多分ミニマム額だけ支払い続けたケースだと思うが、1年間の利息が元金の5.4倍になるというものすごい計算である。

日本での上限金利は現在年利20%であるから、これから話すのはその上限をはるかに超える世界になるので、理解を助けるために少しワークシートのお世話になる。

年利を月利に換算する。
ワークシートのセルB1に =EXP(LN(1+A1)/12)-1 と入力する。
すっきりしたのが良いなら =(1+A1)^(1/12)-1 である。
結果は同じだ。
A1に 5.4 を入力して月利を求めてみる。
0.167297793 と出る。
月利17%である。

リボ払いでミニマム額を支払わないと、延滞ということになる。
リボ払い延滞CETは、1,080%と書いてある。
上のセルに10.8を入力すると、
0.228353876
となり、月利23%になることがわかる。

これがいかに法外な青天井利息か?

CDI(Certificado de Depósito Interbancário) 訳すと銀行間預金証書となるが、資金運用金利のひとつの指標である。
2014年9月は月利0.9%だ。
大口預金、多分10万レアルを超えるような金額を銀行のCDB(Certificado de Depósito Bancário) 銀行預金証書、まあ定期預金のようなものだが、これで運用すると月利0.9%前後利息がつくということだ。

月利を年利に換算する。
ワークシートのセルB2に =EXP(LN(1+A2)*12)-1 と入力する。
すっきりした式なら =(1+A2)^12-1 である。
A2セルに0.009と入力する。
月利0.9%は年利11.4%である。

ここが大切。
手元の余裕資金を銀行で運用すると受取利息は年利11.4%である。
実際にはこれに所得税などかかるから、正味金利はこれから20%くらい低くなるだろう。
クレジットカードで買い物をしてリボ払いをした場合の月利に到底及ばない!

銀行は間違いなく消費者の無知、不注意、勘違いやだらしなさのために大儲けしているわけだ。
だから、3年分の元利合計から90%割引しても、銀行は大して損するわけではない。
借金額はタダ同然になる、といっても、借金額が馬鹿でかく膨らむ無謀利息だから、実際にはタダ同然ではなく、「タダ同然に見えてしまうがそれでも適正な利息がかかっている」と考えて良いだろう。

そこでこの記事の命題、「ブラジル驚愕高金利は踏み倒すが勝ち」となるのだが、副作用がある。
銀行あるいは商店は支払いが90日滞った時点で、消費者の名前をブラックリストへのせる。
そうすると他の店で分割払いで買物をしたり、新たなクレジットカードを作ったりなどはできなくなる。

この副作用が怖くなければ、堂々と踏み倒し、もっと品良く言えば、債権者と返済計画の交渉をして無謀金利と戦うことができる。
なぜブラジルに上限金利がないか、多分年間インフレが数十、数百パーセントに達したインフレ時代の引きずりだと思われるが、ここで文句行っても仕方がない。
法律による保護が当てに出来ないのなら、消費者は自衛しなければならない。

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