ブラジル大学入試もAKB握手会もこれで解決

エネンのすべての試験場に金属探知機を採用
Enem terá uso de detector de metais em todos os locais de provas

http://g1.globo.com/jornal-nacional/noticia/2014/05/enem-tera-uso-de-detector-de-metais-em-todos-os-locais-de-provas.html

先週の金曜日、2014年5月23日にエネン ENEM(Exame Nacional do Ensino Médio)全国中等教育試験の応募が締め切られた。
今回のエネンでは、より一層の安全措置が採用される。
それは金属探知機(detector de metais)で、すべての試験場に設置される。

今年の志願者数約952万(9,519,827)人は、昨年と比べて22%の増加である。
そして今年初めて、すべての受験者は試験場に入場する前に金属探知機を通らなければならない。

なぜか?
昨年のエネンでは、実に1千4百人!の受験生が退室処分、もちろん試験は失格になったからだ。
その大部分は、カンニングにつながるので禁止されている、試験場での携帯電話禁止に違反したからだ。

今年のエネンの試験日は、2014年11月8・9日に実施される。
受験希望者は次の水曜日5月28日までに受験料を支払わなければ応募は有効とならない。

このニュースを少し考察してみよう。

まずエネンである。
エネンの規模は半端なく大きい。
2013年1月末に行われた日本のセンター試験の志願者数は57万3千人であるので、エネンはその16.6倍の規模である。
金属探知機ですべての受験者を検査するのは、たやすいことではないだろう。

どういうタイプの金属探知機だろうか。
空港だったら日本でもブラジルでも金属探知機があるのは当たり前だ。
しかし銀行となると話が違う。
銃器の持ち込みを防止するために、どの銀行支店もガラス張りの回転ドアがあって、ドアを押して回して入るときに金属探知機が働く。
携帯電話だけでなく、鍵束やめがねの金属フレームなんかでも感知されて、ドアがロックされ閉じ込められてしまうので煩わしい。

入場者をロックする機能は必要とされないだろうから、回転ドアタイプは大げさすぎるだろう。
空港にあるようなアーチを人がくぐるものだろうか。
それとも、係員が手に持って使うような携帯タイプだろうか。
受験者数からみると人がくぐるタイプでないと人の流れが滞ると思う。
入場時刻を早める必要があるかもしれない。
あのタイプの金属探知機が一台いくらするかわからないが、安いものではなさそうだ。

電子投票を行なうので、各投票所に特製の電子投票機(urna eletrônica)を何台も設置するブラジルである。
試験場が全国で何ヶ所になるかは分からないが、なんとか台数を調達するだろう。

そんなところで日本では次のニュースだ。
AKB握手会、川栄さんや入山さん襲われる 指や頭けが
http://www.asahi.com/articles/ASG5T5VXFG5TUJUB009.html

会場内にいた男が突然50cmののこぎりを取り出してAKBのメンバー2人とスタッフ1人がけがをした事件だ。

そのビジネスモデルの可否はともかく、AKBは選挙とか握手会という新しい分野を切り拓き、社会現象となったのは間違いない。
ファンとアイドルの関係を両方向に緊密にして、特に握手会は、運の良い数人だけでなく誰でも確実に、大げさに言えば肉体の接触ができる画期的な行事だ。
私はAKBのメンバーも歌も知らないが、ブラジルで同様な催しをするならハグくらいはして欲しいものだ。

ブラジルは四捨五入して一千万人が同日同時刻に、つまり時差のある地域でもブラジリア標準時に合わせて実施されるエネンのために、全員を金属探知機に通すという計画だ。
金属探知機はブラジルが本場?とはいえ、技術大国日本である。
金属探知機を数台備えることなど大したコストではないだろう。
AKBの握手会って何人人が集まる?
仮に5万人だったとしても、全員を金属探知機に通すことなどたやすいことだ。
大切なファンを罪人と疑うとはけしからんという抵抗意見に対して、こういった事件が起きた後だから、熱烈なファンに混じっている危険な狂人をチェックする動機になる。

離れてアメリカ(合衆国)では、大学生の銃乱射事件が起きたばかりだ。
ノコギリと銃では殺傷力は段違いに異なるが、いずれも金属探知機には引っかかる。

握手会の延期などせず、金属探知機を調達して堂々と行っていけば何の問題もない。

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W杯間近のリオやサンパウロに山猫出没

ブラジルにいる野生ネコ科は、gato-do-mato、直訳すると森ネコという小型のから、オセロット(en. ocelot)という名で知られる少し大きいjaguatirica、大きい方になるとsuçuaranaススアラナ(=ピューマ en. cougar/puma)とかonçaオンサ(=ジャガー en. jaguar)といった大型のまで全8種あるという。
リオやサンパウロに出没するのは、野生のものではない。

山猫スト、辞書には、「労働組合の一部の組合員が、中央指導部の承認なしに行うストライキ。山猫争議。」と書いてある。
山猫というと、宮沢賢治の「注文の多い料理店」を想像してしまい、山猫ストの語源は日本語の童話的悪者のイメージかと思ったりするのだが、goo辞書をみると、英語でも”a wildcat [an unofficial] strike”となっている。
ワイルドキャット・ストライク?山猫の一撃なのか。
ピューマやジャガーの一撃は強烈だろうが、ブラジルの野生ネコも、ツシマヤマネコやイリオモテヤマネコのような日本の野生ネコも、ストライキなどは打ちそうな顔をしていない。

最近の日本ではストライキ自体が珍しいものになっている。
はるか昔国鉄時代には、電車車体に下手な文字でスローガンを書きなぐった醜い電車の画面がテレビニュースに流れたものだった。
ある日突然教室に先生が来ない。
別の先生がやって来て「今日は〇〇先生用事で欠席なので自習」なんて言うと、喜び騒ぐ大勢の声の中に、「〇〇先生は日教組なんだ」と知ったかぶりしている子が言ったりしたものだ。

ブラジルの労働組合は職種単位である。
バスの場合は運転手・車掌(cobradorつまり金を集収する人)が地域で労働組合を結成する。
通常毎年一回決まった月に、雇用者の組合(sindicato de empresas)と労働者の組合(sindicato de trabalhadores)が団体交渉をして、単なるインフレ補填だったり実質ベースアップだったりするがその年の給料調整とか、福利厚生の現状維持か拡充とか、従業員の利益参加つまり業績ボーナスとか、その他労働契約に関連した事項に合意して労働協約を結ぶ。

労働者側の要求と雇用者側の回答が極めて遠く交渉が難航して、労働省(Ministério do Trabalho)の調停も功を奏しないと、労働組合はストライキを打つことがある。
これは労働者の権利、今調べたら団体行動権である。
しかし、ストライキに入る前に予告するとか、公共サービス部門ではストライキ中でも最低限のサービスを保証するとか、いろいろな条件が付けられる。
ストライキが不正な疑いがあると、雇用者側や市民保護局(Defensoria Pública)などが労働裁判所(Justiça do Trabalho)に訴え、ストが非合法である裁定が出ると、スト終結まで労働組合へ一日あたり5万レアル(金額は単なる例)とかの罰金を科すことがある。
あくまでも雇用者組合と労働者組合の二極の対立が想定されている。

最近のリオとサンパウロのバスのストライキは二極対立ではない。
両都市のストライキに共通してみられるのは、雇用者組合と労働者組合が合意に達してあとは労働協約を成文化するだけと、普通ならここで一件落着となる段階で、合意内容に不満がある労働者の一部が、組合の方針から全く離れて勝手なストライキを実行したことである。

不満労働者は、労働組合指導部が勝手に総会を一日早めて我々の参加なしに雇用者側と合意してしまった、という言い分で、労働組合指導部は、正規な手続で開催した総会で組合員7千人の参加をみた承認である、と反論している。

サンパウロ市の労使交渉の場合、給料調整10%で合意していたのだが、不満労働者は給料調整40%と、食事代補助チケットの金額の増額その他を求めて労使合意に反抗、社会に全く予告することなくストライキ入りした。
先般リオデジャネイロで起きたバスのストライキも同様な構図だ。

雇用者組合と労働者組合の対立であったなら、労働裁判所は非のあった方、つまりこの場合であったら予告なしにスト入りした労働側を罰するのであるが、今回のストライキでは当事者の特定ができないので、罰する相手がいない。
現在のところ警察がストライキ主導者の特定にかかっている。

リオは既に終結しているが、サンパウロ市の場合は労働裁判所が48時間後の職場復帰を命じているため、スト3日目にあたる5月22日ストライキは終結しているはずだ。
22日昼、労働省で労使調停が行われている。
一度合意に達した交渉の調停が行われているというのもおかしな話で、労働側の誰が交渉の場に臨んでいるのかもニュースをみただけではよくわからなかった。
調停不調の場合は、労働裁判所が裁定を下す次の段階に達する。

このようなワールドカップブラジル大会間際を狙ったストライキ作戦、先のペルナンブコ州の軍警察官ストライキがそのタイミングを狙ってきたかどうかは不明だが、きっといろいろな分野で頻発することと思う。
一昨日ニュースで言っていたように、バス運転手・車掌の山猫ストによるサンパウロ市の渋滞総キロ数が二百数十キロの新記録とかで、そうなると市内バスを使わないW杯サポーター観光客への影響も少なくない。
今回のバスストでは、組合指導部に従わない山猫と、組合指導部と同意見の家猫?の対立による暴力沙汰や、バスが止まっているので腹を立てた荒っぽい一般乗客が投石や放火をしていないだけマシであるが、こういう事態に慣れていない外国人観光客が騒ぎに巻き込まれたら、国内事件では収まらない。

くれぐれも山猫に調理されて食べられないように気をつけてほしい。

戒厳下のW杯となっても大丈夫

「戒厳」は、辞書を見ると厳密な意味では「非常事態の際、立法・行政・司法の事務の全部または一部を軍隊の手にゆだねること」とあるから、いささか過激すぎるのであるが、まあタイトルくらい多少大げさであってもかまわないだろう。
あくまでもこんな感じがするかもしれない、ということである。

「非常事態(宣言)」にあたるブラジルポルトガル語は、estado de emergênciaであるが、共和国大統領が公布して24時間内に国会が承認する手続きが必要で、法律上ではestado de defesa (30日)→estado de defesa (30日延長)→estado de sítio (30日)→estado de sítio (30日延長)という順序をたどることになっているそうだ。

ブラジルの地方で大雨や土砂崩れなどが起きた時のニュースを見ると、災害時に被災地に宣言される「非常災害宣言」は、estado de calamidadeと呼ばれて、地方自治体長が宣言するもののようである。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM16010_W4A510C1EAF000/
ブラジル各地でW杯反対デモ 一部暴徒化、警官ストも
2014/5/16 10:28

もう一か月も切った6月14日に、日本-コートジボワール戦が行われるペルナンブコ州都レシフェでは、州軍警察のストライキがあり、警察力の減少した商店街で略奪騒ぎも起こった。

日本のマスコミにも以上のようなニュースが流れたわけだが、その後どうなったか。

このニュースに既視感があるのは当然、昨年のコンフェデレーションズ・カップの時期にも今回以上の大規模な抗議デモはあったし、ブラジルでは警察官のストも起きる。
公共サービス部門ではもちろん無制限のストライキが認められることはなく、司法権の労働裁判所(justiça do trabalho)が、例えば路線バス便数の40%は運行しなければならない、といったような条件をつけるのが普通である。

しかし警察官のストライキに関する労働裁判所の裁定が出るまでの時間に警察力の空白が起き、必要な場合には国軍力に頼ることになる。
連邦政府及び州政府は陸軍部隊を治安維持のために出動させて、町中に迷彩服をまとい軽銃器で武装した兵隊たちがトラックで散開している画面が流れた。
陸軍は撤収時不定でレシフェの街に駐留するそうだ。

スト入りしていたペルナンブコ州軍警察であるが、ストライキを中止して職務へ戻った。
しばらくは略奪が続いたようだが、警察力の復帰とともに終息した。

昨日テレビニュースを見ていたら、商店から電気製品などを略奪したならず者が、後から反省して商品を返還している場面が出た。

ある略奪者は言った。
「人生で初めてこんなことをしてしまったが、後からやましい気持ちになったので返すことにした。」
別の略奪者の母親が言った。
「息子が略奪品を家に持ち帰ったのでとんでもない、こんなものプレゼントされてもうれしいどころか情けなくなるから、返してこいと言った。」
いろいろな家族の会話があったのだろう。

レシフェ市内の警察署は返却された略奪品で部屋も廊下も一杯になっていた。
商店連盟の人は、返却された商品は10%ぐらいしかないよ、と言っていたが、実際のところどのくらい戻ってきたのかはわからない。
嵐が過ぎ去って台風一過といった感じであった。

さて、肝心のワールドカップが始まったらどうなるのか予想してみよう。
今から一年前、ワールドカップ本番になったら抗議運動対策はどうなっているだろうか、と懸念したものだ。

今回の抗議運動の様子が昨年のコンフェデレーションズ・カップのときと異なる点がいくつかある。

昨年の抗議運動は、公共交通機関の運賃値上げが発端となり、抗議内容が徐々に拡大してきたのだが、今年は最初からメインでワールドカップ反対を訴えている。
昨年の参加者の大部分は、SNSなどでかなり自発的に集結した大学生や高校生であり、その後いろいろな参加者が集合したのだが、政党色はほとんど見られなかった。
今年の参加者は、画面を見たところ「家よこせ運動」や労働組合が主体となっており、去年と全く違うのは赤旗が大々的に目立っていることだ。

昨年はコンフェデレーションズカップのために6つのスタジアムが完成したのだが、現在さらに残る6つのスタジアムが相次いで完成していることから、「こんな豪奢なスタジアムを建設する金があるのなら、家も土地もない我々に家を建ててくれ、という声がより大きくなっているのだ。

町や州や地方などの個別状況に注目せず、一般論を言うと、一年間の社会改善の成果はほとんど実感できない。
外国人医師の導入で無医地区の診療など多少の改善は見られたと思われるが、都市部の公共医療の劣悪さは改善からほど遠く、インフレは収まらないから(年6.5%程度)生活費は上昇していて、去年と比べてなにか良くなったかと聞かれたら、即答に詰まるような状況だ。

“EDUCAÇÃO PADRÃO FIFA”(FIFA水準の教育を)
“HOSPITAL PADRÃO FIFA”(FIFA水準の病院を)
と言った、去年見たスローガンが倍加しても当然な状況である。

最近Dilma共和国大統領が頻繁にテレビに出て、去年も言ってたように「スタジアムなど建設費用はチームとか地方自治体の受益者が負担するもので、連邦政府は融資しているだけだ」と繰り返してはいるが、真実だとしても政治家が言うことなので素直に信用する人は少ないだろう。
救いなのは、現在でも昨年と同じように、平和的抗議活動は市民の権利でこれは尊重されるものであるという政府見解が不変なことである。
この見解が守られる限りは国政がおかしな方を向くことはないと思う。

抗議アピール活動の主催側とすれば、昨年の8カ国参加のコンフェデレーションズカップに比べて、今年本番のワールドカップの参加国は32ヶ国で世界の注目度は格段に大きい。
この時期にストライキを打って大幅ベアを勝ち取ろうと目論んでいる労働組合も、ペルナンブコ州軍警察の例に留まらず、きっとメジロ押しであろう。
というわけで、抗議デモの頻発は避けられない状況となっている。

政府および大会実行委は、実効的な抗議活動デモ予防対策もできずに開幕一か月を切ってしまった。
そのうえで、ワールドカップ開催組織はどう対応するか。

幸い、と言えるが、政府は平和的抗議デモは弾圧しないはずである。
しかし、実際のデモは、大多数の平和的参加者の中に、騒擾を目的とした尖鋭派や略奪を目的としたならず者などの少数不穏分子が混じり込んでいるので、政府の抗議活動公安対策を複雑なものにしている。

この土壇場まで来てしまったら、デモ隊と観光客の動線を徹底的に分断する作戦に出るであろう。
「陸軍は撤収時不定で駐留する」というのが本当ならば、レシフェやリオデジャネイロの町中に、迷彩服を着て軽銃器を抱えた兵士がごく普通にみられる。

兵法というと言葉が古臭いが、スタジアム、観光地とホテル地区を結ぶ「守備線」を設定して部隊を配置して、デモ隊の動きを予想して部隊を移動させて、デモ隊の守備線突破を許さないような用兵をするのだろう。
空港と観光地区を結ぶ主要道路がファベラの横を通っているようなところにも守備線が設定され、警察と犯罪組織の衝突による銃撃戦の絶えないスラム街を観光客動線から隔離することも大事な使命である。

軽銃器といっても軍隊の装備である。
警察官の短銃と異なり、銃身の長い目立つ武器である。
こういったものを持った本物の兵士が、町中にうじゃうじゃ駐留することになるのだ。
日本で迷彩服を着た兵士は災害時でなければ見られないだろうから、珍しい風景だろう。
許可を乞えば記念写真撮影を許してくれるかもしれない。
作戦中だからだめと断られるのが落ちか。

というのが私の予想なので、外国から来たサポーター応援観光客は、空港からホテルに着くまでや繁華街に、平時にかかわらず大勢の作戦執行中の陸軍部隊を見ることになるだろうが、こういったいきさつがあるので、驚かないで普通に行動すれば何も怖くない。

8か80は良いが18と88はだめ?

<ヒトラー賛美の隠語>洗剤宣伝のはずが…ドイツで出荷停止

毎日新聞 5月11日(日)20時20分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140511-00000051-mai-eurp

こういう見出しを見ると、問題の隠語とはなにか非常に気になって思わずクリックしてしまうものだ。
何しろ、南米というとナチス残党の隠れ家といわれて、ひっそり世を忍んでいた者の正体がときどき不意に明らかになってニュースになることがある。
今はみな老人なので、まあ放っておいても自然に忘れられ消えていく運命とは言えようが。

記事を見ると、アルファベットの8番目がHのため、88がハイル・ヒトラー(Heil Hitler=ヒトラー万歳)、18がアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)を示すとされている。
隠語というから、なにか単語かフレーズなのかと思ったら、数字ではないか。
15, 16, 17と数を数えてきて、18となったらドイツ人は胸がドキドキするのだろうか。
出席番号が、まあそういうものがドイツの学校にあったならばだが、18にあたる生徒は嫌な思いをして一年を過ごすのか。

洗剤に88とか18とかの数字が書かれているのは、その製品の総量で88回あるいは18回洗濯ができるという、ごく当然な理由なのだがやはりアウトなのか。
「ナチス賛美につながる宣伝が刑法で禁じられている」というから、禁じられているのは賛美につながる禁句を宣伝に使うことであり、製品の包装に堂々とこの数字を書くことは避けるべきなのだろう。
87回とか19回だったら問題なかったわけだ。

ポルトガル語Wikipediaには、
“Normalmente, o número 88 é associado à saudação utilizada pelos Nazis, “Heil Hitler”. Visto que H é a oitava letra do alfabeto, 88 torna-se HH.”
と書いてあるから、88がハイル・ヒトラーを意味することは一部では知られているようである。

ブラジルに「8か80」(Oito ou Oitenta)という表現がある。
http://www.significados.com.br/oito-ou-oitenta/

“Oito ou oitenta significa extremos, tudo ou nada.”
と説明されているので、”all or nothing”、両極端で中庸は無し、という意味だ。

漢字の「八」は末広がりの形だ。
十八番とは、最も得意な芸や技である。
米寿は88歳の長寿お祝いである。
八十八夜とか四国八十八箇所とか88はかなり良いイメージの数字である。

8は中国人にとっては縁起の良い数字という。
ナンバープレートの入札で8888など超高価になると聞いたことがある。

ブラジルでは88というとすぐに思い出すイメージが二つある。
さっそく見てもらおう。

 八十八蝶 Borboleta Oitenta e oito (学名Diaethria clymena)


八十八蝶 Borboleta Oitenta e oito (学名Diaethria clymena)


オイルサーディン缶

オイルサーディン缶

オイルサーディンの宣伝文句は、
「8でもない80でもない、88だ」Nem oito nem oitenta, é oitenta e oito
「8か80」のもじりとみた。

オイルサーディンのマークがなぜ88というのかは不明である。
ましてや蝶の羽の88はなぜかといわれても、創造の偶然あるいは進化の気まぐれというしかない。

レシフェで降ってきた便器が直撃死亡

http://g1.globo.com/pernambuco/noticia/2014/05/policia-comeca-colher-depoimentos-sobre-morte-de-torcedor-no-recife.html
この2014年5月3日、ペルナンブコ州都レシフェ(Recife – PE)で、フットボールブラジル選手権の二部の試合があった。
レシフェといえば、来る6月14日、ワールドカップブラジル大会で、日本-コートジボアールの試合が予定されている都市だ。

アルーダ・スタジアム(Estádio do Arruda)といわれ、レシフェ市北部にあり、ワールドカップ会場とは異なる。
試合は地元サンタ・クルス(Santa Cruz)とビジターのパラナ(Paraná)が戦った。
ビジターは同名の州、パラナ州からの遠征であった。

どんないきさつがあったか不明だが、試合後スタジアムの縁にあたる観客席最上段から、何者かが下の路上へ向かって洋式便器を二つ投げ下ろした。
スタジアム内の便所から外して持ってきたのだろう。
犯罪調査部によると、高さは24メートルという。
Paulo Ricardo Silvaさん (26 溶接工)は、スタジアムから出てきて、ちょうどスタジアムの縁の下を通りかかったのだが、全く運悪く便器の一つに直撃されて即死した。

リンク先にビデオ(9s)と写真がある。

落とされた便器のため、パウロさんの他に3名が負傷した。
一人は脛骨(けいこつ、ラテン語:tibia)骨折の重傷で入院している。

警察は捜査を開始、便器を投下した者の特定にかかり、殺意ある殺人の容疑で起訴する予定である。
ブラジルフットボール連盟(Confederação Brasileira de Futebol – CBF)は、司法調査が終了するまで、アルーダ・スタジアムの使用を禁止した。
試合主催者サンタ・クルスの会長は、試合の安全には努めていて、自分らも被害者と言っているが、州政府の保安局長は、調査は初期段階で、サンタ・クルス・フットボール・クラブの責任を免責していない。
撮影されたビデオには、便器が落とされたスタジアム周囲付近で応援団同士のいざこざがあった様子がみえる。

パウロさんは、サンタ・クルスのライバルであるスポート(Sport Club do Recife)の組織応援団の一員であって、この日のサンタ・クルスとの対戦相手、パラナの組織応援団の写真を撮りにスタジアムへ出かけていた。
敵の敵は味方、ということだろう。

パウロさんには気の毒だが、自分のファンでもないチームの試合を見に行って、空から落ちてきた物体に直撃されて死亡というのは悲運だろう。
パウロさんに全く非はなく、死に方に上も下も無く、死んでしまったらみな同じ、と言いたいが、落ちてきた物体が便器だったというのは何か無念である。

チミたち、マリファナはイルッカ?

マリファナ en. marijuana, es. marihuana

「2014年はW杯応援のついでにマリファナ体験旅行?」なんて記事を書いた手前、いちおう責任上張り切って訳し始めたが、だんだん馬鹿らしくなってきた。
ねたみの症状だろうか?
そのためタイトルがバカまる出しになったが許してほしい。

Uruguay marijuana legalisation: Details unveiled

http://www.bbc.com/news/world-latin-america-27265310

11月にマリファナ登場
En noviembre habrá marihuana

Publicado el 3/5/2014 – 7:00
http://www.republica.com.uy/en-noviembre-habra-marihuana/

ウルグアイ政府は、マリファナ規制法についての発表を行った。
政府のコントロールのもとで、マリファナの販売を認める法案である。

この政令は5月6日火曜日に発効する予定だ。
つまり、火曜日から個人使用用途の大麻栽培が合法になるということだ。
すでに株が家にある人は(ということは合法化前に見切りあるいは非合法で植えたということか?)、まあこれから植えた人はということだろうが、とにかく180日以内に合法化手続きをしなければならない。
大麻生産を計画している企業の招集は、15日以内に行われる。

「11月終わりから12月初めの時期に、国内の薬局でマリファナが買えるようになるだろう。」
大統領秘書官Diego Cánepa氏の言葉だ。

薬局での価格は1グラム20($0.85)から22ペソ($0.95)となる。
(為替レートはBBC記事による)
価格は市場メカニズムによらず決定されよう。
まず価格が先に発表され、時が経ち必要ならば変更されよう。

消費者は、マリファナ入手方法を3つのオプションから選択できる。

  • 薬局から購入(一週間当たり10g、一カ月40gまで)
  • 家で栽培(一家当たり6株、一年当たり480gまで)
  • マリファナ・クラブに参加(会員15から45名、最多99株、一会員一年当たりまで480gまで)

上のオプションは一つのみ選択なので、同一人物が薬局で購入して、家で栽培して、しかもクラブに加入することはできない。
薬局での購入者が購入をやめて栽培をすることはできるが、前もって許可を得る必要がある。

担当役所はInstituto de Regulación y Control del Cannabis (Ircca)、略語は「イルッカ」となるのだろうか?。

薬局購入オプションを選んだ者は、郵便局で登録を行う。
郵便局では、身分証明書を提示して、指紋が登録される。
薬局では身分証明書は求められず、指紋で承認が行われる。
ということは、指紋読み取り機が薬局に備えられて、登録サーバとオンラインでつながると思われる。
「消費者のデータは安全に保護される。」

大麻を購入できるのはウルグアイに定住する合法な市民あるいはウルグアイ生まれだ。
ここのところ原文は”los ciudadanos legales o naturales con residencia permanente en Uruguay”となっている。
ウルグアイ生まれでないウルグアイ内定住外国人はどうかという問題だが、ウルグアイは出生地主義だから、ウルグアイ生まれは当然合法なウルグアイ市民であり「合法な市民」にはウルグアイ生まれでない市民を指すと思われる。

薬局にとって販売は義務ではない。
薬局はドラッグを販売しない選択もできる。

使用者は一人当たり40gまでのマリファナの携帯が認められる。
それ以上の量の携帯は不法取引とみなされる。

イルッカ(Ircca)は、大麻(大量)栽培ライセンスを6つまで発行できる。
一つのライセンスで最大2ヘクタールの許可が可能で、合計で10ヘクタールの栽培を想定している。
政府による備蓄は、安全のために軍施設で行われる。
ライセンス生産者は、圃場での安全コストを負担する。

政府担当者の試算では大麻の年消費量は18から22トンなので、10ヘクタール栽培すればまかなえる。
ライセンス生産者は、製品を10グラム個別包装で発送する。
マリファナの政府相手の商業栽培に興味ある企業は、2週間内に募集が開始される。

マリファナ服用中あるいは直後に、すべての乗物(vehículo)の運転は禁止される。
自転車はどうなんだ?と思ってWikipediaを見ると、”La bicicleta es un vehículo de transporte personal de propulsión humana”と書いてある。
自転車は乗物に含まれるようである。
当局は検査を強制することができ、最大血中THCが15%まで許容される。
THCは大麻の向精神成分である。

勤務中の使用も不可で、勤務時間中の使用が見つかった者は雇用主から停職処分の対象になる。
学校での使用も不可、学校の責任者は、明らかに使用症状を呈している者の入校を禁ずることができる。
公共の劇場に類する場所も同様で、施設責任者は使用した者の入場を禁止できる。

モンテビデオでは今日15時に「世界マリファナ合法化行進」(Marcha Mundial por la Marihuana Regulada)というのが行われる。
大麻自由化運動(Movimiento Por la Liberación del Cannabis)は8千から1万人の参加を期待している。

国境を接するリオ・グランデ・ド・スルの地でどんな反響があるかは不明だが、まあ隣国のことだ、国境からは遠いし、自由にやってください、でも問題はこっちへ持ち込まないでね、と言うしかない。

W杯、ブラジルの物価は天まで届く

World Cup tourists face sky-high prices in Brazil
http://www.reuters.com/article/2014/04/30/us-brazil-worldcup-prices-idUSKBN0DG1HO20140430

ワールドカップ観戦でブラジルを訪れる旅行者は、水着、日焼け止めの他に、金をたくさん持って来なければならない。

ブラジルはビーチサイドでたった1ドルでビールが飲める、熱帯のパラダイスと勘違いして来る旅行者は、ショックを受けるだろう。
実際は世界でも屈指の高価なレストランとホテルの建ち並ぶブラジルであり、ワールドカップが近づくごとに物価は上がるからだ。

有名なブラジルのカクテル、カイピリーニャ(caipirinha – サトウキビのスピリット・レモン・砂糖で作る)は10ドル、リゾットは100ドル、ホテル宿泊は1,000ドルに達する。

米国やヨーロッパの物価水準から見ても常軌を逸している基本品目がある。

コーヒーの大農園に囲まれているビジネス都市サンパウロの、エスプレッソ(espresso)の値段はリスボンの2倍だ。
両都市を行き来するビジネスマンは言う。
「馬鹿げた話だ。
かたやコーヒーの生産国、もうひとつはその輸入国なのに。」

ブラジルの物価高は最近の話でない。
経済不安定と制御不能なインフレに長いこと苦しんだ歴史がある。
1993年には年率2,400%に達した。
ロイターさん、そんな昔の話をされても困るが、大事なことが抜けている。
あの頃はクルゼイロとかクルザードとかブラジル通貨の為替レートがインフレと競うように日々下落していたので、駐在員のようなハードカレンシーを持っている人は左うちわだった。

最近のインフレは、国際的には高率とみなされるが、制御可能とされる年率6%程度になっている。
Mercerコンサルティング社の調査では、サンパウロは南北アメリカで最も物価高の都市、ニューヨークやロンドンを超えて世界19位の高価都市、リオデジャネイロは世界30位にランクインしている。

物価が高い理由の一つにビジネスコストが高いことがある。
数知れぬ税金・輸入課金、ビューロクラシー、貧弱なインフラなどがビジネスの障害となる。

経済学者はこれをpo. Custo Brasil = en. Brazil Costと称する。
リオデジャネイロ工業連合会の調査によると、外国製品と比較してブラジル製品を30%高価にしている原因である。

さらに悪いことに、政府ポリシーが家庭消費の引き上げを目標にしているため、近年賃金・エネルギー価格の上昇を招いて生産コストがさらに上がった。

ブラジルのニュースで度々言われることで、わざわざロイターに指摘してもらうまでもない。
今晩のテレビニュース前に、労働者党のDilma Rousseff共和国大統領がメーデーに寄せるメッセージで、Bolsa Famíliaつまり生活保護の金額をアップすると大風呂敷を広げていた。
すぐ後のニュースで、入金を超える政府の出費がインフレを引き起こしているから、貧困層こそインフレの一番の被害者なのに一体何考えているんだ、と至極当然なコメントをしていた。
今年は4年に一度の総選挙の年だから、最近の世論調査で人気が落ちている与党政府のなりふり構わぬ浪費を押さえることは難しそうだ。

散財するためにやって来る多少懐が豊かな旅行者も、節約に努めている。

年初に初めてリオを訪れたハンガリーのカップルは、高級レストランでリゾットに100ドル相当払わされたのに懲り、旅行の思い出の夜のシックなレストランを、ポル・キロ(po. por quilo)、つまり英語でper-kilo buffetと訳される質素な量り売りレストランで我慢して、30ドル「しか」出費しなかった。

「値段が高過ぎるものもあるが、ヨーロッパより安いものもある」
ハンガリー人は言う。
ブラジルの有名なゴム草履(Brazil’s famous rubber flip-flops)はヨーロッパでは24ドルするが、ここでは8ドルで買える。
Havaianasのようなビーチサンダルのことだろう、値段が三分の一なので買いだめしてハンガリーに持って帰って転売するのか?
10足売れば160ドルか、悪くはない。
友達に配ればいい土産として喜ばれるかもしれない。

しかし解決法がないこともある。
特にワールドカップがらみの場合だ。

190のブッキングサイトの価格を比較するサイトTrivagoによる、リオで決勝戦がある7月13日の平均宿泊料は816レアル(371ドル)である。
コパカバーナの、家具もろくに無い貧弱な二つ星ホテルの朝食付き宿泊が2,000レアル(909ドル)もする。

ブラジル-クロアチアの開幕戦は6月12日サンパウロで、平均宿泊料は621レアル(282ドル)である。

この二都市間の片道航空券は、距離がたったの269マイル(433キロメートル)、50分のフライトに過ぎないのに、週日の直前購入で549から1,130レアル(250-514ドル)する。
ニューヨークとワシントン間が80分のフライトだが、同条件で購入する航空券は167ドルに過ぎない。

宿泊料も航空運賃も経済的問題に根ざしている。

政府による住宅購入補助付き融資が豊富に資金注入しているので住宅の需要が大きく、建設会社は近年アパートの建設には力を入れるが、多くの都市でホテル不足を招いた。

ブラジル中流階級の消費ブームのため過去5年航空国内線は2倍に膨れているのに、インフラへの投資が不足している。
ワールドカップ会場12都市のうち、少なくとも5都市は約束したはずの空港拡張が間に合わない見込みだ。

しかし一つの救いがある。

海外の旅行者にとってブラジルの物価高問題が少し緩和される要因がある。
ブラジル通貨レアルは昨年ドルに対して約11パーセント下落した。
ハードカレンシーを持つ旅行者にとって、ブラジルの物価高を多少しのぎやすくしてくれる。

($1 = 2.2 Brazilian reais)