「特急」だろうが「稲妻」だろうが絶対いやだ

新年早々から、南アメリカで日本人観光客が被害者となる犯罪が起きた。
実際には昨年末に起きた事件が、新年になってから報道された。
日本人新婚旅行客が、ガラパゴスへの玄関口、エクアドルのグアヤキル(Guayaquil)で、タクシー強盗に襲われて新郎が殺され、新婦が重傷を負った痛ましい事件である。

事件の詳細はここで述べる必要もないだろう。
興味深く思ったことだけ書こう。

日本語記事で「特急誘拐」と言われるこの種の犯罪は、スペイン語の記事ではsecuestro exprésと書かれる。
secuestro expressと書いてある記事もある。
exprésのほうがスペイン語らしくみえる。

昔日本で鉄道旅行をすると、急行はexpress、特急はlimited expressと車両側面の表示板に訳されていたと思う。
だから正確に訳すのだったら、特急誘拐ではなく、急行誘拐ではないか、急行券と特急券は金額違っただろうが、と突っ込みたくなるが、それはまあいい。

Midnight expressという映画があった。
重い映画で、ミッドナイト・エクスプレスとは、脱獄を意味する言葉だった。
そうすると、ブラジルでは深夜急行の大増便だ。
読んだことはないが、深夜特急という本もあった。

外務省海外安全ホームページのエクアドルのページを見た。
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcterror.asp?id=243
には、「短時間誘拐」(SECUESTRO EXPRESS)と説明されている。

ブラジルでもこの手の犯罪は事欠かないが、タクシーが襲われたり、タクシー運転手がグルになっていたりというケースより、駐車しておいたマイカーに戻ったオーナーが、待ち伏せしていた強盗に制圧されて車に乗り込まれて、現金、携帯など身の回り品、カード類を強奪される、という形が多いように思う。

ときどきニュースなどで解説されるが、車に乗ろうとしたとき運悪く火器を持った強盗に囲まれたらどうするか、を思い出してみる。

  • 決して反抗しない、口論しない
  • 両手を見せる(武器を持っていないことを示す)
  • 急な動作をしない
  • ポケットから札入れなどを出すときに、犯人にはっきり言うか、犯人に取らせる(武器を取り出して反撃しようとしている、と勘違いされるのを予防)
  • 犯人の目を直視しない(無駄に刺激しない)
  • カードの暗証番号を求められたとき、嘘を言ってもだめ、ATMの前にいる仲間が携帯で連絡を取り合っているから、嘘だとばれればどつかれるだけ損

スペイン語でsecuestro exprésという言葉は、ポルトガル語では何と言うか?
sequestro relâmpagoという。

スペイン語とポルトガル語のつづり方の違いで特徴的であるが、
cuando – quando(いつ =when)
cuatro – quatro(数字の4)
というように、読み方は同じでも、cとqの交換が起きる。
secuestro – sequestro(誘拐)
もこの規則に従う。

これにかかる形容詞的修飾辞であるが、スペイン語でエクスプレスが、ポルトガル語ではレランパゴ(稲妻)になる。
言いたいことは当然どちらも同じで、外務省ページに説明されているように、「短時間の」という意味である。
どちらにしても勘弁してもらいたいものだ。

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