こんばんは、シンデレラ

ポルトガル語でボア・ノイチ Boa noite といえば、人と出会った時ならこんばんは、別れる時ならさようならである。
[Tenha uma] boa noite、「良き夜を持ち給え」ということだ。

「こんばんは、シンデレラ“Boa Noite, Cinderela”」と言ったら何か。
童話ではない、犯罪だ。
ハッピーエンドではなく、身ぐるみはがれる大損害に終わる。

「リオデジャネイロ市南部で観光客相手の犯罪グループ16人を逮捕」という記事を見た。
リオデジャネイロ市南部は、最も有名なコパカバーナ(Copacabana)やイパネマ(Ipanema)などの海岸観光地とか、高級住宅街のバッハ・ダ・チジューカ(Barra da Tijuca)を含むため、観光客にもおなじみの地区である。

民事警察はこの土曜日2012年7月14日に、外国人観光客を対象に犯罪を犯していたブラジル人16人を逮捕した。
犯罪の中には、いわゆる「こんばんは(さようなら)、シンデレラ」が含まれている。
この名高い犯罪では、被害者は睡眠薬を飲まされて眠り込んでいる間に、持ち物を盗まれる。

今回の「こんばんは、シンデレラ」が目新しい手口、ニュースの言葉では電子版(versão eletrônica)であるのは、被害者につけ入り睡眠薬を飲ませる売春婦(garota de programa)が、被害者がホテルやレストランでクレジットカードやデビットカードを使って勘定支払いをするときに、こっそり暗証番号を盗み見て記憶する。
被害者に睡眠薬入りの飲み物を飲ませることに成功して、哀れな被害者が寝込んでしまったら、先ほど暗証番号を記憶したカードを拝借する。
それからクレジット・デビットカード携帯入力機で支払い処理をする。
ニュースでは言わなかったが、他人名義の幽霊商店をでっち上げてカード処理機を入手するのだろう。
あるいは現金払出し可能なATMへ行き、引出しをする。
犯罪団による引き抜きで、一件3万ユーロ(約6万9千レアル)の被害額に達した件もあった。

警察の観光支援部 Deat (Delegacia de Apoio ao Turismo) は、この犯罪グループ逮捕のため、4ヶ月間潜入捜査を行なっていた。
逮捕されたグループ員は、女性12人と男性4人であった。

これからワールドカップやオリンピックが控えていることもあって、外国人観光客が被害者であるというのが気をつけたい点である。
「旅の恥はかき捨て」とか言って、しかもせっかくブラジルに来たのだからブラジル女性を…とか色気を起こすことは、どこの国の男性観光客にもありそうなことだ。

被害者にとってみれば、ホテルに入ってお楽しみの後で、2日も前後不覚にでもなってしまったら、さすがに薬を盛られたと後から気づくだろう。
しかし、犯人が睡眠薬に通じていて、ごく適量を処方することができて、少し寝過ぎたな、というくらいで目が覚めたなら、手元にあるクレジットカードから抜かれたなどとは、夢にも疑わないだろう。
疑われなければ、警察へ訴えられることもない。
下手すると二晩も三晩も続けて被害に遭うような目だってありかねない。
本国へ戻って、クレジットカード明細書を受け取って初めて、やられた、と気づく例が多いという。

さて、どうしたら被害を防げるか?
売春婦など買わない、というのが最善の答えであるが、それでは話が進まないので、買春をすすめるわけでは全くないが、それを前提に次善の策を考えてみる。

たまたま出会った売春婦が、犯罪人か善人かなどわかるわけがない。
犯罪人だったらどうしたらよいかだ。

犯罪の分析から、第一に睡眠薬を盛られないようにする、第二にカードの暗証番号を盗まれないようにすることが大切だ。

女性の言いなりになって、案内されるバーやホテルに入ったり(共犯者がいる可能性あり)、供される飲食物を疑いを持たず多量に飲食したりすると、てきめんにやられそうだ。

観光客の立場だと、土地勘がないから自分で主導権をとってホテルを選ぶことなど難しいのだが、売春婦を買うなど、多かれ少なかれ危険な場面といえるのだから、できるだけ前もって情報を集めておくにこしたことはない。

インターネットのシングル旅行などのサイトは、自慢話など割り引いて読めば、これから旅行する場所の情報が得られるかもしれない。

そこそこのホテルだったらコンシェルジュがいるだろうし、いなくても信用できそうなホテルの従業員にその土地を歩く注意を聞くのも良いだろう。
親身なタクシー運転手がいれば心強いが、同様に善人もいれば悪人もいるだろうから、先の信用できそうなホテルの従業員に紹介してもらうと、少しは悪人に当たる確率が下がるかもしれない。

食べ物については、まともなレストランやバーで供されるものしか口にしないようにする。
料理が出てきたら、さもしいと思われようが、目を離さないうちに一気に食べ終えることだ。

飲み物についてだが、安全なバーでウェイターから出されるものを、コップから目を離さずに飲むことだ。
女性が持ってきてくれた飲み物や、一踊りしたりトイレに行ったりして放っておいた飲みかけを飲むのは危ない。

ホテルの部屋で、ことに入れば、のどが渇くだろう。
水やドリンクを入れた自分のボトルや水筒を常に身につけ持ち歩き、服を脱いだ時も目を離さず、これだけを飲むようにする。
缶入りの飲み物をその場で開けて飲むのも安心できる。

暗証番号であるが、銀行でカードを使って現金を引き出す場合と同様な注意が要求される。
被害者になりたくなければ、暗証番号を打ち込むときは、空いている手でキーストロークを隠すようにして、同伴者を含む周りの視線を完全に遮断することが必要だ。

以上気をつければ、かなり「こんばんは、シンデレラ」の被害に遭う可能性は低くなると思う。
そんなに気を使わなければ安心して女遊びなどできないなら馬鹿らしい、と思ってあきらめるならば、より安心だ。

(http://noticias.r7.com/rio-de-janeiro/noticias/policia-prende-15-integrantes-de-quadrilha-que-aplicava-golpes-como-boa-noite-cinderela-20120714.htmlを参考した)

広告

こんばんは、シンデレラ」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: リオの危ない場所あれこれ | Caiu O micO

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中