世界最古と最新の通信手段のコラボはこれ!

なかなかのびっくりニュースがあった。
悪知恵の働くブラジル人である。

昔の通信手段として思いつくのには、飛脚、早馬などがあるが、伝書鳩は、想像する限り世界最古のテレコミュニケーション、つまり遠隔通信手段の一つと思う。
電話電信がなかった時代の戦争では、通信によく使われたという。

伝書鳩はその名のように、普通は信書を運ぶものである。
このほど、リオデジャネイロ(と言ったと思うが、最初注意して聞いていなかったので確かではない)かどこかで、布の袋を背負った伝書鳩が数羽捕獲された。
その運ぶ積荷と行く先を調べたら、なんと、携帯電話を背負って、刑務所へ運ぶハトであった。

疑問がいくつかあるのだ。

まず第一、ハトは携帯を背負って飛べるのだろうか?
普通空を飛ぶ鳥は、重い荷物は運ばないはずだ。
狩りをする猛禽類は例外的に、かなり大きな獲物を足につかんで飛ぶのをよくテレビ番組で見る。
猛禽類は自分自身も大きいから、結構な重さを運べそうだ。
しかし、ハトの大きさで、足でなく背中に携帯を背負って、羽ばたきのじゃまにならないのだろうか?

伝書バトは帰巣本能を利用するはずだ。
第二の疑問だが、この伝「携帯」鳩は、どこに住んでいるのだろうか?
囚人の面会者がこっそりハトを隠し持って、囚人が自分の牢で餌をやり、しばらく飼育しながら飛行訓練をして、刑務所の場所を覚えさせてから、また面会者へこっそり渡すのだろうか。

ハトより携帯のほうがずっとコンパクトだから、ハトを隠して持ち込むのは、携帯を持ち込むより困難だろう。
しかし携帯よりハトが小さかったなら、ハトに携帯を運ばせることなど当然できない。
ハトの利点は、金属報知器にかからないことぐらいしかないと思うのだが。

ニュースではこれらの疑問を一切解明してくれないので、ハトを使って刑務所へ携帯を持ち込む方法を考えてみた。

最近はGoogle EarthやMapで、誰でも航空写真を見ることができる。
これで、刑務所の中の日光浴や運動をする開けた場所がどの方角にあるかがわかる。
仮に、刑務所の運動場が北側にあるとしよう。

そうしたら、刑務所の南側にあたる方面にある場所で伝書バトを飼育して、帰巣訓練する。
刑務所の北側で放鳥すると、刑務所の運動場を横切って南方へ飛ぼうとするはずだ。

別の場所で、携帯を背負ったら何メートル飛べるか実験をする。
100メートル飛べたとしよう。

何曜日の何時に運動場にいる予定か、囚人の面会日に会いに行って、こっそり尋ねる。
その曜日・時刻になったら、刑務所の運動場の100メートル北側で携帯を背負ったハトを放せば、限界まで飛んで疲れたハトは、携帯と共に刑務所運動場へ落ちるはずである。

ブラジル人の75%はワールドカップ2014開催に不安

2012年5月23日に政府は、ワールドカップ2014ブラジル大会の諸工事が5%完了した、と発表した。
諸工事とは、スタジアムだけでなく空港、道路、公共交通機関等インフラ全てを含んでいる。

「5%も達成している」のか、「5%しか達成していない」のか、大会の2年前の現在、普通の感覚なら当然後者であろう。
報道陣の前で、スポーツ相Aldo Rebelo氏は、大丈夫だと太鼓判を押していた。

報道の翌日、br.msn.comが読者アンケートを行った。
楽観的なブラジル人、という思い込みを覆す結果が出たのでここに載せてみる。

設問:あなたは2014年開催時までに全て準備万端になっていると思いますか?

読者回答(2012年5月24日20:15頃):

25% 7,165票 はい、ブラジルの伝統になっているように、土壇場になって全部間に合うと思います。
49% 13,758票 いいえ、想定外のことばかりで、国際的大恥(verdadeiro vexame internacional)を晒すと思います。
26% 7,244票 一部はい、スタジアムはできるだろうが、空港、鉄道、ホテルは……。

75%のブラジル人が開催時までの諸工事完了を信じていないという結果なのは驚きである。

ブラジルで石を投げても大卒に当たらない

今日の話は、ブラジルの高等教育の普及度についてだ。
参考記事の数字は、IBGE(ブラジル国立地理統計院)によっている。

15歳から17歳の年齢層(中等教育に相当する)で在学している者の割合は、過去10年間で77.4%から83.3%へ伸びた。

ブラジルの地方別では、南西部が一番進学率が高く、低い地方は北部と南部だ。
北部はそうかなと納得するが、南部は教育熱心でありそうに思えるので、これは少し以外な結果だ。

中等教育(ensino médio)の修了が大学、つまり高等教育(ensino superior)へのアクセスである。
大部分の中等教育の生徒にとって、この段階でぶつかる困難は、公立大学は入試が難しく、私立大学は学費が高いという事情だ。
それでも国勢調査は、現在高等教育への扉はかってなかった広さで開いていることを示している。

IBGEの国勢調査によると、大学卒業の学位を持つブラジル人の割合はこの10年で4.4%から7.9%へ急増した。
もう少しで10人に1人が大卒という時代がやってくる。

教育省(MEC)によると、2001年から2010年への10年間、大学在学生は倍増した。
ブラジル連邦政府は、無償奨学金と融資奨学金を創設した。

Alexsandraさんは毎日2時間半を通学時間に費やして、心理学の授業を受ける。
全国中等教育試験(ENEM)で良い成績をとって、ProUni制度の無償奨学金を受けることができたので、私立大学に学んでいる。
6人兄弟の中で初めての大学生だ。
「私がうれしいだけでない、家族みんなが喜んでいる」
Alexsandra Moreiraさんは語る。

Alexsandraさんのように、全体の74%の学生は私立大学に通う。

ブラジルの競争力に大きな影響を持つのは、科学技術分野である。
この分野は経済にも大きな影響がある。
カルロス・シャーガス財団(Fundação Carlos Chagas)の研究コーディネーター、Sandra Unbehaum氏はそのように考える。

しかし技術・工学分野は、志願者が比較的多くない。
大部分の生徒は社会科学、経営、法学を目指す。

調査の数字がその原因を示してくれる。
中等教育修了者のわずか11%しか、数学で満足なレベルに届いていない。

こういった生徒は大学に入って、自分の習学レベルがずっと遅れていることに気づく。
これは初等教育から持ち越されてきたものだ。
この10年で中等教育は、質的向上がみられたとはいえない。
この停滞が高等教育へ与える影響は非常に大きい。

(Edição do dia 02/05/2012 02/05/2012 21h08 – Atualizado em 04/05/2012 16h59
Cresce número de brasileiros com diploma universitário
http://g1.globo.com/jornal-nacional/noticia/2012/05/cresce-numero-de-brasileiros-com-diploma-universitario.html
を参考)

ブラジルの大卒の人口に占める率を見ると、世界の中でのポジションがどうなのか気になる。
調べたらかなり衝撃的なことがわかった。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3929.html
によると、ブラジルの大卒率は32ヶ国中最下位だった。
最終節を引用する。
「グラフの対象となった36カ国は、若年層の大卒率の高い順に、韓国、カナダ、ロシア、日本、ニュージーランド、ノルウェー、アイルランド、デンマーク、イスラエル、ベルギー、オーストラリア、米国、スウェーデン、フランス、オランダ、スペイン、ルクセンブルク、スイス、英国、フィンランド、エストニア、チリ、アイスランド、ポーランド、スロベニア、ギリシャ、ハンガリー、ドイツ、ポルトガル、イタリア、メキシコ、オーストリア、スロバキア、チェコ、トルコ、ブラジルである。」

大卒率が高い国は、韓国、カナダ、ロシア、日本で、25-34歳人口の55%以上が大学を卒業している。
大学全入に近くなると、大学の高等学校化、つまり教育レベルの低下が避けられないはずである。
日本の大学では、全部の大学ではないだろうが、最近の大学新入生は数十年前の新入生と比較して基礎学力が足りないので、大学1年は高校の学習の復習に当てていると聞く。

一方ブラジルは大卒率が低い、人口の中の大卒が少ない、珍しい、尊重される存在だ。
石を投げても大学生にはまず当たらないわけだ。
大卒が少ないということは、学士の資格が重みを持つ、つまり高卒と比較して給与水準が高いということだ。

ブラジルの産業構造は韓国に似ていて、国際的にも競争力の強い少数の大企業と、大多数の中小企業で構成されているとみなせる。
就職先にこだわるとそれなりに困難はあろうが、不相応なところをめざさない限り、大学生は就職には困らないと思う(と無責任に言ってみる)。
将来は「大学は出たけれど…」の韓国やスペイン状態がやって来るであろうが、今のところブラジルは10人に大卒たった1人状態だ。

大学生に価値がある社会を求む日本の若者よ、ブラジルに若いうちに移住して、ブラジルの大学で学ぶという手もある、と言いたい。
なにしろ公立大学は授業料が無料だ。
現在のブラジルの学制は基礎教育8年、中等教育3年で、日本より1年少ないから入試は日本より簡単であろう。
たとえば、高校数学では微積分はでてこない。
外国語(ENEMでは英語・フランス語・スペイン語から選択)も難しくなさそうだ。
ポルトガル語で小論文があるのが難問だろう。

基礎中等教育課程で1年少ない分をポルトガル語学習にあてて、高校を4年で卒業して大学に入るという道もありだ。
もっとも大学は5年コースが多いから結局総年数は日本と変わらなくなるが。
ブラジルに骨を埋める決心が必要であろうが、英語をしっかり学んでおけば外国で仕事をすることもできるわけだ。

日本の大学に不満と日本の将来に不安を抱く日本の若者よ、ブラジルへ来たれ!

医師にも馬鹿な人種差別者はいる

ブラジルには人種差別は存在しない、なんて言い切るのは全くの妄想だ。
奴隷制が存在した歴史を持つ国の中では、現在まで残る、表面に見える差別は少ないのかもしれない。
しかし、一部の人々の心の奥でくすぶって生き続けるこの心情をときおり垣間見ると、「ブラジルのアファーマティブアクション」で書いたように、百数十年で撲滅するには、巨大すぎる汚点だといえる。
今月初めに起きたニュースである。

ブラジリアの映画館で、チケット売り場の列に割り込もうとした男が、それを注意した係員に投げつけた言葉のせいで逮捕される事件があった。
憤った係員がセキュリティ要員を呼んだので、映画館のあるショッピングセンターの防犯カメラに、すたこら逃げていく小太りの男の姿がはっきり写っていた。

映画館の係員はMarina Serafim dos Reisという黒人の女性で、列の割り込みを注意した彼女は、
「お前は口のきき方が悪い、だからそんな色なんだ。
お前はいる場所が間違っている。
お前は人間を相手にするのでなく、動物を相手にしろ。
ここに住むのでなく、アフリカでオランウータンの相手でもしていろ。」
と男に言われたと証言した。

彼女は警察に届け出て、男の身元捜索に協力した。
そして判明したのがHeverton Otacílio de Campos Menezesという医師で、10年前に、大統領選挙の投票の行列に同じように割り込みをしようとして注意され、投票所の係員の黒人女性に同様の侮辱をした再犯である。
その時は、クロちゃん(neguinha)、お前はバナナ共和国の代表か?と言ったらしい。

調査にあたっているAilton Rodrigues de Oliveira捜査官は、医師は名誉毀損(injúria difamatória)の容疑で起訴されよう、と次の説明をした。
「人種差別(racismo)は、隔離という行為(segregarつまりseparar)が伴う場合、たとえば、白人しか入れない学校といった場合に適用される。
この医師の件は、差別的侮辱(injúria discriminatória)に当たり、殺意なき殺人(homicídio culposo)に匹敵する罪で、1年から3年の禁固が適用される。」

(Edição do dia 02/05/2012
02/05/2012 14h18 – Atualizado em 02/05/2012 14h18
Polícia identifica médico que ofendeu mulher negra em cinema de Brasília
http://g1.globo.com/jornal-hoje/noticia/2012/05/policia-identifica-medico-que-ofendeu-mulher-negra-em-cinema-de-brasilia.htmlを参考)

「このレストランに××人は入ってはいけない」、「この席は××人専用」とか言って人種間隔離行動制限があるのがracismo、行動制限は伴わないが侮辱言動があるものが、injúria difamatóriaと言うとは、これまで知らなかった、勉強になった。

まず第一に、医師という普通なら尊敬されそうな人が、行列の割り込みというずるい行為をして、それを注意した人がたまたま黒人女性で弱い立場と見たので、鬱憤晴らしをするという情けない行為を繰り返していることだ。
この医師は精神分析医(médico psicanalista)だというが、こういった非人間的言動に傷つく心を癒すのは専門の範疇でないのか。
自身を犠牲にして実験でもしているのか。

もう一つのツッコミどころは、アフリカにオランウータンがいると思っているところだ。
ニュース後報では、アフリカ系ブラジル人(afro-brasileiro)を尊重しているとの謝罪声明文を読んでいたが、取ってつけたような発言とこの知性では、10年後にまた行列割り込みを注意されて差別発言をしそうな予感がする。

言葉の使い方はほんとうに難しい。
たとえば、上のneguinhaなど、親しい間柄や子供に使うと親愛の意味を持つ単語が、使われる人と場面により侮蔑語となる両面性を持つからだ。
新参外国人にとっては厄介な単語なので、踏むと危険な単語はなるべく避ける。

街に出るときはカードは一枚

クレジットカードや銀行カードの宣伝ではない。

最近の強盗や電撃誘拐(sequestro relâmpago)などの犯罪はだんだん洗練されてきている、というか、多人数で役割を分担して、手口が手馴れてきている。
しかしいつも被害者のスキをつく点は同じだ。

ある年配女性は3時間の恐怖を味わった。
友人と二人で(車に乗ろうとして)いたところ、二人組の強盗に囲まれた。
一人の犯人がハンドルを握り、犯行の間たった一回しか停車しなかった。
それは、奪ったカードと小切手帳全てを、別の車にいた共犯者に渡した時だった。

三人目の共犯者は、他の二人と連絡を取りながら現金を引き出した。
彼らは、駐車場にどんな車があるか、何人乗っていたか、女性か、一人でいるかなど、(あらかじめ)連絡を受けているようだった。

別の男性は4人組の強盗に捕まり、ショッピングセンターに連れて行かれた。
そこでさらに悪党一人が加わり、3人は被害者を拘束する役で、他の2人は奪った銀行カードで現金を引出し、クレジットカードで買い物をしまくった。

悪党たちは、人々のある共通した性質を利用する。
それは不注意、気の緩みだ。
もしあなたが電話をしている最中だったら、家族の、学校の、あるいは職場の心配にとりつかれていたら、あなたの周りのことに気を使っていられるだろうか。

サンパウロの軍警察広報担当者は、電撃誘拐の継続時間は被害者が携帯するカードの数に比例する、と注意を呼びかける。
「被害者はより長時間犯人に拘束される。
いくつものカードでいくつものATM (caixa eletrônico)で引き出さなければならないからだ。」

不注意な行動はほかにもある。
通りの真ん中で何気なく財布を広げて、札やカードを取り出す人も多い。
銀行の中であっても油断できない。
見張りがいる可能性があるからだ。
大金を持っているのを見られたら、身なりを共犯者に連絡されてしまう。

(11/05/2012 13h54 – Atualizado em 11/05/2012 13h57
Pequenos cuidados podem evitar que você vire vítima de bandidos
http://g1.globo.com/jornal-hoje/noticia/2012/05/pequenos-cuidados-podem-evitar-que-voce-vire-vitima-de-bandidos.htmlから)

札入れ・カード入れを札やカードではちきれんばかりにパンパンにしている人がいる。
これはポケットに入れても、そのボリューム満点で膨らむため、悪党に目をつけられそうだ。
その上に、この記事で説明するように、カードがたくさんあればあるほど、犯人は全てのカードを使いきろうとするのは当然だ。

それぞれの銀行は、運悪く犯罪が起こっても一件あたりの被害額を抑えようと、夜間の引き出し限度額を昼間と比較して低く設定するが、一行200レアルとしてもカードが5枚入っていたら1,000レアルになる。
複数の銀行のカードが使える機械があっても、犯人の心理として5枚全部を一箇所で引き出すとは限らない。
その場合、5ヶ所のATMを転々として引き出すだろう。
その間、被害者は共犯者に拘束され続けるわけだ。

犯人たちは連絡を取り合っているから、ニセの暗証番号を教えたりしてごまかすことなどできるわけがない。
腹を立てた犯人に殴られるのがおちだ。

都会に住んでいる人は、現金も小切手帳もカードも全く持ち歩かないわけにはいかないだろう。
現金を持ち歩くときには大部分を隠し持ち、「見せ金」を出しやすいところへ用意しておけと言われるが、カードを幾枚も使う人は、限度額の低い「捨てカード」を決めておくのが良いのだろうか。

でも、強盗が多人数で組織されていて、犯行にかける時間に余裕があったなら、身ぐるみ剥がれたらおしまいだ。
結論としては、カードを複数持ち歩くなということになる。

ワールドカップではスタジアムでビールが飲める

2007年のFIFAとブラジル政府の合意を基にして、安全、商品の販売、入場券の販売を定めるワールドカップ総合法(Lei Geral da Copa)は、2012年5月9日になってようやく上院で承認された。

重要点は次のとおりだ。

最も安い入場券は50レアルで、老人、学生、社会プログラムの受益者(つまり貧困者)が優先的に購入することができる。
60歳以上のブラジル人は、全てのゲームで半額で入場券を入手できる。
連邦区、州、市は試合のある日を休日に定めることができる。
保安については、自然災害やテロ攻撃の場合に、FIFAはブラジルから賠償を受けることができる。

一番議論を呼んだアルコール飲料の販売は、FIFAと合意した連邦政府の望む形で認められた。
しかし法解釈のされ方が問題になっている。

連邦政府だけでなく、州政府もアルコール飲料の販売を別個に承認しなければならない、というのが法律の提案者の原案だ。
各州で定めている、スタジアムでのアルコール飲料の販売を禁止した州法を、例外的にワールドカップ時は一時的に停止する立法をしなければならない。
そのような禁止法を持つ州で、ワールドカップの会場に当たるのは、全12会場のうちサンパウロ、リオデジャネイロを含む5州が数えられる。

その一方で、連邦政府のスポーツ省は、連邦法が州法を超越するとの解釈をしている。
つまり、コンフェデ杯とワールドカップのアルコール飲料の販売は、先立って下院で承認され、今月上院を通過したこの法律がGilma大統領に承認されたらすぐに有効になるとスポーツ省は考えている。

スタジアムでビールが飲めるのは大変結構だが、アルコールなしでも荒っぽいブラジルのファンが、悪名高いフーリガンなど外来乱暴者と相乗効果で、大乱闘騒ぎとならなければと願う。

(Lei Geral da Copa 2014 vai permitir venda de bebida alcoólica nos jogos
http://g1.globo.com/jornal-nacional/videos/t/edicoes/v/lei-geral-da-copa-2014-vai-permitir-venda-de-bebida-alcoolica-nos-jogos/1942262/を参考)

ブラジルの大衆貯金の金利計算方法が変わる

ブラジルで一番手軽な、銀行での貯金オプションは、ポウパンサ(poupança)と呼ばれる1ヶ月定期預金である。
最低預入額が極めて低く、非課税で、毎月の満期日以前に引き出してしまうと、その月の利息は受け取れないが、いつでも引き出し可能の流動性がある。

これまでポウパンサの利息は参照金利(TR – Taxa Referencial)プラス月利0.5%だった。
そのため年利は複利なので6.17%程度についた。
新しい基準では、月利0.5%の代わりに、45日ごとに中央銀行により見直される基準金利(SELIC)の70%と決められた。

SELICは現在年利9%である。
これが年利8.5%以下に落ちると、新ポウパンサの利息はSELICの70%プラスTRとなる。
SELIC年利8.5%のときに、その70%は5.95%となるので、これまでの年利6%(月利単利0.5%)から少し減らされるわけだ。

ブラジル中央銀行がSELICを引き下げてきてから、ほかの金融運用に比べてポウパンサの有利性が高まってきていた。
そのしくみ上から、TRがマイナスにでもならない限り年利6%、実際は1ヶ月複利だから6.17%より下がりようがなかったので、ポウパンサの利息計算は改めなければならないとずっと指摘されてきた。

相変わらず内需が堅いと言われているブラジル経済だが、このところの中国の経済減速や、欧州の金融不安を受けて、全く影響を受けないわけはなく、利下げは必然的に行われてきた。
利下げを進めるにあたって障害となるのが、ポウパンサの利息を下げられないと利下げがこれ以上できなくなる、というものだ。

これまでポウパンサと比較して、利息が高かった銀行定期(CDB – Certificado de Depósito Bancário)や確定利付ファンド(Fundo de Renda Fixa)は主に大口の資金運用に使われてきたので、これらの運用先となるブラジル国債が買われて、国庫が回ってきたのだが、もしこれらの運用の利息がポウパンサと同水準になってしまうと、資金移動が避けられず、そうすると国債がはけなくなる。
ポウパンサで集まった資金は主に(65%)住宅融資に使われている。
放置すると、資金の存在の不均衡が予想されるわけだ。

ここで注意しておきたいのは、5月3日まですでに運用中のポウパンサ資金は、将来もこれまでの利息計算方法(TR+月利0.5%)が適用されるということだ。
だから余裕資金をポウパンサに入れていた人は、現在の利下げ局面が続いている場合、必要がないのなら崩さないで持ち続けるのが良い。

既に開いているポウパンサ口座に5月4日以降資金を追加した場合は、5月3日以前の部分と、5月4日以降の部分に分けて、別々の計算が行われる。
それを一部取り崩した場合は、利息の少ない新しい部分から出されて、消費者は損をしないようになっている。

Mantega蔵相は、「ポウパンサはこれまでと同じくわかりやすく便利な運用であり続ける」と述べた。
労働界は、ポウパンサに大きな影響なく、これまで以上の利下げができるならと歓迎、産業界はファンドなどから資金逃避が起きないのを良しとして歓迎、中央銀行は利下げの幅ができたので歓迎と、現在のところ各界より好感されている。
金融界は大きな資金移動は起きないと予想している。

ブラジルには現在1億500万のポウパンサ口座があり、その資金量は4,310億レアルという。
計算すると一口座あたり4,105レアルの金額だ。
一方、確定利付ファンドの資金量は5,100億レアルとされている。
Mantega蔵相は、「ポウパンサは多くのブラジル人にとって理想的な選択肢であり続けよう」と述べた。

(Poupança muda e vai pagar 70% da Selic
iG São Paulo | 03/05/2012 18:50:21 – Atualizada às 04/05/2012 10:31:21
http://economia.ig.com.br/2012-05-03/poupanca-muda-e-vai-pagar-070-da-selic.html及び各TVニュースを参考)